『ひぐらしのなく頃に解 罪滅し編』 簡易感想 (ネタバレ戯言風味)



心情的には肯定したいところではあるんだけど、今まで真面目に推理してきた人からすれば噴飯ものであるのは理解出来る。梨花は周期を越えたオカルティックな存在であるし、鬼隠し編は基本的に妄想であることが確定したし。こういう事があるから完結してない作品の考察をするのは難しい。


ごく個人的には、ひぐらしを推理モノとして楽しんでいた訳ではないのでこれくらいの展開は許容範囲。しかしホラーとして見た時にも若干テンションが落ちたところはある。解決編で恐怖が薄れるのは仕方ないとして、恐怖の方向性が変わったという感じ。人がすれ違うことにこれだけの恐怖と悲しみが潜んでいるといいますか。キャラの動きも今までとは違っているので、ある意味ひぐらしの二次創作のような印象。


鷹野に扇動されるレナがメインであるのに対し、鷹野自身の話は明かされない。謎は謎のまま。前半の殺しに関しては今までの流れとは全然違うっぽいので除外される。(アレは 「レナが可哀想な女の子であること、狂気に至るまでの過程」 だと思ってます) 世界が繰り返していること、それが崩れつつあること、しかし雛見沢大災害は起こってしまったこと……基本的には状況の確認だね。最後には圭一とレナが周期を越えたので、最後の祭囃し編では 「強くてニューゲーム」 になると思われる。


(ちょっと謎に言及。間宮リナ殺しは祟殺し編でも起こっていて、しかし祟殺し編では鉄平は殺されていない。手段の違いは状況の違い? そして雛見沢大災害も起こっているが今回も詳細は明かされず。園崎と鬼隠し編の裏が見えてきた今、次は雛見沢大災害の解明が来る? 周期から外れたものである梨花に加えて、同じく周期を外れているように見える鷹野が 『ひぐらしのなく頃に』 の謎の本丸か。)


だから、罪滅し編の心情的な結論は圭一の成長話ということにしてしまっても良いのでは、と思う。犯罪者設定はどうあれ、彼が寂しい人間であった過去から脱却したいと望んでいるのは事実。それを受け入れる仲間の素晴らしさとか、最後にはちゃんと受け入れる側に回っていることとか、それだけでも充分じゃないかと思うのでした。