涙 涙の雫が落ちて 朽ちかけた月が浮かんだ

この街はもえる蜃気楼

  • リトルバスターズ!』に関連して、鍵の昔の作品について議論を進めているのですが。
     思い出してみると、あのスタッフの関わったもので "最初から好評だった" 作品は存在しない。『ONE』はえいえんの取り扱い、『Kanon』では奇跡の根拠、『AIR』では作品自体の精神性などで一定量の批判を生んでいる。自分はアンチ『AIR』の人々の流れに乗って鍵の道から外れていって、色々な作品や『CLANNAD』を冷静に経験してきた結果として、『リトルバスターズ!』で戻ってきたのかもしれない。
     思い出効果を最大化できる作品作りが、メーカーイメージ及び売上の向上に繋がるのかもしれませんね。


  • SchoolDays』第9話。いやこれは正直参った。原作よりずっと面白いな。自分は演出の嫌らしさこそがスクイズの本質だと思っているのだけど、アニメ版はそれをいっそう研ぎ澄ましてきた。ED曲に「あなたが……いない」を持ち出してくる辺り大変良いセンスをしている。

 しかし誠は健忘症の気があるんじゃないだろうか。瞬間的な判断の比重があまりにも重すぎる。「何考えてるか分からなくなった」という澤永のセリフが的確すぎて全マヨちゃんが泣いた。彼は言葉レイプ犯的な扱いをされているが、その行動は今のところ完全に悪とは言い切れない部分がある。彼の罪状を確定するには、今後の展開で彼が面倒臭い言葉を放り出して光に逃げるまで待たなければいけないだろう。しかしこの状況で澤永が言葉と継続的に付き合うとは考え辛く、光の役割を考えてもまだ波乱はあると思う。言葉包囲網は砕けない。
 加藤乙女の背中は、イジメの主犯格という肩書きを忘れさせるほどに凛々しいな。今回は世界に後夜祭のパートナーを奪われたが、ゲームで見せた意地を鑑みるに諦めないだろう。この物語はそういう力で動いているのだと証明して、言葉をさらに責め立てる。次回からはやや株を落とし気味だった刹那が正式に参戦、おそらく世界に対しても攻勢に出る模様。ここからは世界が全員の"標的"となって、言葉はジョーカーとして取り扱われる? 最後には路上の花と散るか、復讐鬼としての役目を全うするか。世界の不幸面を観ると後者の可能性が高そうだ。今回が「散る言葉」に当たる展開であり今後は「鮮血の結末」になる可能性が一番高いが、もっと酷いオリジナルエンドをやりそうな予感も……果たして誠に倫理の鉄槌は下るのか?