「よつばの。読書会」 持込参加レポート

 「よつばの。読書会」に持込で参加してきました。
 同人文化に対する接し方によっては読書会という概念が一般的でないかもしれません。平たく言えば、気に入った同人誌をみんなで読み合おうぜというシンプルなイベント。会場のキャパはそれほど大きくない。机の上に本を並べて、椅子に座って読むスタイルで行われました。読みたい本が被ってしまうとなかなか手に取り辛いが、長丁場なので立ち読みは難しいでしょう。この辺は難しいバランスかも。自分が並べた机は下のような感じ。全面使って並べましたが、これだと最初は持込人の意図通りに並べてあっても段々崩れてゆくのが問題。最初から開き直って縦積みしてる人も多かった。

 自分の持ち込んだ本の中で人気だったのは「GERANIUM」、「Praying pretty」、「転売屋解体新書」、「コミックマーケットの経済学」辺り。全体的に東方系は読む人が多かったように思います。やはりSS本は難しいなぁ。形式的にも長く時間を取る本は向いてないし、漫画好きが集まってる感じもしましたし。SSの文庫形式はラノベ層には非常に相性が良いんだけど……そう、読んでくれた人たちの中に一人、「月は無慈悲な夜の女王」を非常に熱心に読んでいる方がいました。ガンダムXが好きなんだろうか。
 持込の冊数は1000冊を越えていたようです。皆さん結構需要を考えているらしく、原作がマイナーな作品の二次創作は少なかった。(自分の持込本の偏り具合に泣きそう) オリジナル系がかなり多く、しかも厳選されているので非常に読んでいて面白かったです。オリジナル系は印象で良作を捜すことが難しいジャンルなので、一度誰かのフィルタが掛かっているととても楽しみやすくなる。葉鍵系、東方系もそれなりに冊数があった印象。自分も持ち込んだみさき樹里さんの本が他の机にもちらほらあったりして、妙に親近感を感じたり。
 ジャンルにこだわって持ち込んでいる人もいて、どれみ本とかマリみて本ばかりの机も。自分の右手前の机の人がショコラ・パルフェ・こんにゃく本を多く持ち込んでいたので、自分が蒐集出来ていない本を楽しませていただきました。(知ってる人の本を見つけてニヤニヤしたりとか)

 作品傾向としてはやっぱり発想力やコンセプトの独創性辺りに重点を置いている人が多かったような気がします。会場で人気だったのはA-10の「ゲームの☆」(コミティア読書会でも人気投票第一位)とキン肉マンブラックホール×ペンタゴン本(発想に負けた)かなぁ。流石というか、主催であるkokkuriさんの持ち込んだ本は全体的にレベル高かった。休憩スペースでは同人イベントの裏事情やら、列車と駅について「駅は受けで列車が攻(ry」「新幹線は(ry」等々怪しげな楽しげな会話が繰り広げられておりました。読む方に集中してたので参加はしませんでしたが。

同人誌が沢山あって、皆が楽しそうにしてて、そういう空間が出来ていて、それがとても嬉しかったです。
なんて同人誌は楽しいんだろうか!

(よつばの。「読書会2nd、無事終了しました。(01/28)」より

 多くの人に参加して欲しいし大規模になればその分だけ本は集まりそうですが、おそらく時間内では全然読み切れないだろうし、色々その他の問題も噴出しそう。バランス感覚が問われるイベントではあるのでしょう。しかし、こうした質の高い同人作品を読める場は無くすべきではないと思います。次の機会にはまた参加したいところ。