エロゲの好きなサウンドと名場面の話。

エロゲで一番好きな名場面を語るエロゲで好きなサウンドを語るに反応して。こういう話題は乗っておくのが礼儀。『ユメミルクスリ』や『この青空に約束を―』、『さくらむすび』、『Clover Heart's』の軽いネタバレあり。


<名場面>
・『Wind -a breath of heart-』 みなもルート ―― 問い詰め
  いや、ネタではなくて。とりあえず前代未聞で印象に残ってるというのもあるし、これだけ熱量を感じる一場面は少ない。
・『ユメミルクスリ』 あえかルート ―― アントワネットを二人で"殺す"屋上
  セカイからの脱出と、世界への帰還。圧倒的な開放感が脊髄に伝わるくらいに、自分はあの場面に居たような気がします。
・『この青空に約束を―』 約束の日 ―― 卒寮式
  たった一日の為にこの作品はあったのだと思います。7人分積み上げられた魅力的な関係は、失われる最後の一瞬に最も大きく輝く。
・『Clover Heart's』 玲亜ルート ―― 白兎襲撃
  割と本気で莫迦らしいシーンだと思うんだけど、ここまで来れば清々しい。引き籠もる主人公! 扉をブチ破るヒロイン! そして「人の話聞け――――っ!!」 いやはや、情熱というのは素晴らしいものです。
・『さくらむすび』 紅葉ルート ―― 縁側での告白
  エロゲ史上最高の告白だと信じて疑いません。幼馴染みの積層化された感情について理解の深いトノと、そこに込められた意味を充分に理解して絵にした☆の人の連携にただ感謝するばかりです。


 こうしてみると、自分は何かを乗り越えるシーンが好きなのだなと思う。壁をその手で壊して何かを掴む、最後の一線を越えるその感覚だけが、退屈を嫌う心を満たしてくれるのかも知れません。


<サウンド>
・「ちっちゃなセンセイ」(PEACE@PIECES
  デス先生のテーマ。水月陵の作るBGMはどれも大好きです。音楽でキャラを表現することに関して、彼女ほど優れたクリエイターは少ないと思う。
・「もう一度、この場所で」(お願いお星さま)
  PULLTOP作品はBGMについて、大事な部分では絶対に外さない。ボーカル曲より好評な「満ちる季節」(ゆのはな)かなぁと思った部分もありますが、曲単体ではこちらの方が好き。
・「six strings hero/最後のギターヒーロー」(らくえん
  さあコミケへ、とか思ってしまう最強の行進曲。走らないでくださーい!
・「ガーデン」(FOREST)
  黄金の午後に軽快にステップを、そして暗澹たる"ガーデン"へ。人が歌うのではなく、物語が嗤うのです。
・「咲き誇る季節 Double Quartet Version」(Quartett!
  Quartet Versionではなく、ボーカル付きの「ランピン'」でもなく、8人の楽しげな演奏から。この作品から挙げるのはもう反則かもしれないな。
・「別れ、そして出会い。」(さくらむすび
  個人的にピアノ曲が好きというのもあるけど、この曲はエンディングテーマとして非常に力強い。読み手としての言葉を封じられてしまうくらいに。




 思い入れの深い作品に偏ってしまうとは分かっています。統合されて読み手に届く物語と、そこから発生した感情を要素毎に分離するなんて無理なんだと理解した上で見ていただければ幸い。