Princess Holiday・二週目 エルシナリオ (ネタバレ)

オーガストって実は凄いのかも、と不覚ながら思ってしまった。
少なくともキャラを可愛く見せることに関しては一級であるのは間違いない。
いつも特有の「ワールド」についてだけ語られることが多いけど、アレはライターが趣味でやってる事だろう。(言い過ぎか?)
シナリオ全体のフローで魅せるのではなく一つ一つの場面で楽しませる。どちらかといえば台詞ありき、言わせたい一言ありき。
要するにニヤニヤしたりハッとしたり出来るイベントが多くてお兄さん大満足、ということです。
エルも正直ステレオタイプなキャラであるのだけど、それが気にならないってのはどうにも凄いな、と。
強さと弱さのバランス、空虚な誇りより愛を取る心がエルの真面目さからいい感じで。
自らの人生の始点であるクリフ本人に生きるということを諭されるというのも皮肉であり正当。
生き方を貫くクリフを「ずっと待ってる」でなく「共に生きる」であるあたり、心地よいと思うのです。
ただ、結局シンフォニアというかりんご亭に帰らないEDというのは若干腑に落ちないところではある。
前国王の忘れ形見が国に戻れば利権争いで担ぎ上げられたり、というのも考えられるので当たり前なのですが、
プリホリの魅力の半分以上はりんご亭の面々とその居心地の良い関係だと思っているので是非それを取り戻して欲しい。
そのままでも悪くはないけど、限りないハッピーエンドを追求する性質なので。ご都合主義と笑わば笑え。
正直今までのところならはにはによりも随分良くできてるな、と思います。
舞台が別世界なので、今回の「ワールド」(第一段階)である
孤児→剣士見習い→旅の吟遊詩人→お忍び王女の教育係→前王の忘れ形見→シンフォニア王国国王
というクラスチェンジが受け容れやすくなってる。(そもそもそんなに珍しい設定ではないし)
主人公に割と個性があって時々カッコイイところも個人的には好み。
これから先どうなるか期待しておきます。
戯言ですが、当たり前だったり在り来たりだったりするモノを楽しんでしまえるのはエロゲーマーの良いところだと思う。
結局楽しんでしまった者勝ちということです。