今日の前置き

大根足

  • 冬コミ当落発表とか。弊社「NH3」は冬コミ三日目"西ま-18b"に配置されました。三連続落選は避けられたので、キッチリ新刊を出していきたいと思います。
  • PULLTOP『神聖にして侵すべからず』読了。この人たちはまたこういう分かりにくいゲームを出して……と思いつつ読んでたんですが、その中でもやっぱり難しい題材を選んでいくのだなあ。過去作とモチーフを同じくする場面展開がいくつかあって、しかし解釈や解法が違っているところは再演的な性質もあるのかな、とか。以下ネタバレは無いですが一応折り畳み記法で。
  • その素晴らしい王国の誇りにまつわるお話であったとも言えるし、そんなことは関係ない、篤い友情の一幕であったとも言えるような気がします。『しろくまベルスターズ♪』が(その見た目によらず、孤独な)大人寄りのお話であったことから考えれば、『神聖にして侵すべからず』は真に子供たちのお話であったのではと思ったりもします。
  • まあ細かい話はこれから先に積み上げていくとして、第一印象としては「操すげぇ」だよなーやっぱり。ここの作品(というか丸谷先生?)ではよく見られるんですが、似たようなシーン中の要素を少しずつ変えて繰り返す多重露光的な手法の精度が非常に高いんですよね。(無論、人によっては退屈に感じるのでしょうが) 「帰りの遅くなった操を隼人が家まで送る」のくり返しのなかに、どれだけの情報量が含まれているのか。
  • しかし、この作品ほどどこが面白いか説明するのが難しい(あるいはそうしてしまうことが無粋な)作品はそうそう無いんじゃないか。「その腕の中にある全てが大切なもの」という感覚が分かるかどうか、あるいは自分もそうであることを知っているかどうか、あたりが鍵になりそうです。
  • ああそう、すげえ腹の減る作品なのは相変わらずですね。隼人といい操といい美味そうなものをホイホイと……