サントラ発売に寄せて 『らくえん〜あいかわらずな僕。の場合〜』連監督インタビュー

らくえん〜あいかわらずな僕。の場合〜』の音楽は、BGMとして破綻している。というのは、はじめからBGMとして作っていないからだ。
 よそのゲームの曲がどういう風に作られてるのかよく知らないけど、きっと作品の雰囲気とかキャラクターのイメージ、場面にそって用意されるのではないだろうか。劇伴、なんて言葉もあるしね。でも、この作品用に作られた曲のほとんどは、作品内容やキャラとは無関係だ。だってそういう風に作ったんだから。

仕様です。
らくえん」の場合、作品のイメージに合わせて音楽を作るのではなく音楽が作品の雰囲気を作っている。音楽がシーンを支配する。
無関係に作られたはずのもの同士がいつの間にか切り離せなくなるというのは不思議な話。
草柳順子金田まひるによる杏&亜季ボーカル曲は微妙微妙と言われていますが、これもまた「らくえん」らしいし個人的には大好き。

まるで酔って徹夜カラオケに雪崩れ込んだかのような馬鹿馬鹿しさがあの双子らしいというか。(さりげに歌詞は亜季エンドに合わせてある)
クラシックのギターアレンジやらオランダ国歌(!!)やら有り得ない発想とやりすぎなクオリティ。本編やってなくても聴く価値アリ。
  参考:オランダ国歌「ウィルヘルム」
音楽が場を作る、と言えばliarsoftの「Forest」やlightの「僕と、僕らの夏」だろう。
Forestでは童話の世界と新宿を結びつけた大きな要素であるし、僕夏ではテキストより先に音楽でダムに沈む村を創り出す。
何にせよこういう音楽は非常に珍しいと思う。共通認識とか内在から拾い上げるところからもう少し上の存在。