勇敢なる姫君たち、正にプリンセスブレイブ!

「プリンセスブレイブ!」の感想に見せかけた「プリンセスブライド」の感想です。騙されない様に。
実はプリブレは「みやま零CG集」であったというのはトップシークレット。
麻雀?展開上二人打ちだし三巡目で四暗刻とかでアガられるけどいただきじゃんがりあんを思えばマシだろう。
命が惜しければ主題歌聴いて満足しとけ。
プリンセスブライドの魅力は何かと言われれば、やはり五人の勇敢な姫君にあるワケで。
だからストーリーモードの前半は非常に面白かった。王子は姫の為に戦うのが役目。
脇役含めた笑いと黒理人との戦いは前作の雰囲気を充分継承してる。
(葛城は相変わらずのバカ(褒め言葉)だし愛生は天動説だし理人ちゃんは言い訳ヘタレ王子だし)
しかし黒理人が正体現した辺りから雲行きが怪しい。脈絡の無さとご都合主義に萎える。
なので脳内では後日「ヒースクリフ改めメリーアンがプリンセスゲームに参戦!」と言う事実だけ記憶しておこう。
それが俺たちのジャスティス。
ともあれ、姫君たちは変わらず魅力的だったので良しとします。
特にラブ生と葛城の頭悪い掛け合いが好きな人にはオススメ。理人ちゃん好きはエロシーンでも満足。
聖もみなも風問い詰め等出番が多いので幼馴染みスキーも安心できます。
残り二人はちょっと厳しいけど枝絵留は持ち前の可愛さでカバー。少ない台詞で心奪うのが櫻見枝絵留。
これから先も彼女たちはぬるま湯の様な修羅場で苦しむのでしょう。でも誰も後悔などしない。
眼鏡? ('A`)シラネ。姫じゃなくて魔女だもの。
やっぱりプリンセスゲームのモチーフは各地神話等にある難題聟(なんだいむこ)なんですかね?
今丁度かぐや姫に関連する「東方永夜抄」をやってるもんだから気になって調べてみたら非常に分かりやすいページがあったので掲載。
 参考:課題婚型神話日本神話の部屋より)

━━━━━━━━━━━━━━━━ここからネタバレ戯言━━━━━━━━━━━━━━━━

聖姉さんの問い詰めキタ━━━━(゜∀゜)━━━━!!
「理人ちゃんにとって私って何なのッ!!」って本家そのままじゃないですか。
プリブラでは本物のプリンセス(愛生)やらプリンス(葛城)やら魔女(逢坂)やら泥棒猫(枝絵留)に押され気味で
もはやメイドか空気の様に扱われていた幼馴染みの逆襲。ひぃっ!
そんな聖だから、前作エンドでは修行の為日本を離れたのでしょう。理人ちゃんより男らしいぜ!
結局ベアトリクスの直系の子孫は逢坂と葛城だけって事になるのか。
プリンセスゲームを生み出した少女として、彼女の描写はプリブレにおいて数少ない収穫だったと思います。
ベアトリクスの魂を継いだのが愛生で、血を継いだのが葛城で、継ぐことを否定したのが逢坂、って事でどうでしょうか。

逢坂は太古から続く「少女の下らない幻想」を打ち破る魔女。(個人的イメージとしてはジョーカーと言う感じ)
葛城はイマイチ本編では掴めなかったけど・・・プリンス?あの奔放な性格はプリンセスそのものですが。
愛生にはベアトリクスの「ロマンスを現実にする能力」「世界を夢で覆う力」が、そして自身の「絶対幸福圏」がある。
世界は自分を中心に回っていると信じられる強さがあって、自らの立場を理解出来る聡明さがある彼女ほどプリンセスらしい女性もおるまい。
じゃあ聖は何なのよと考え込んでみて、敢えて「幼馴染の残骸」だったと言ってみることにする。
彼女が当たり前に信じてきた理人との未来は、少女じみたロマンス、物語の暴力によって完膚無きまでに破壊された。
それでも折れた剣を杖に立ち上がるボロボロのプリンセス、つまり彼女はあの決意表明を胸に新しく生まれた最後のプリンセス。
自らを支えたモノの残骸の上に立って振りかざすは勇気!
姫君であり時に王子でもある聖と王子であり時に姫君でもある理人の組み合わせは、
時代を超える内に捩くれたプリンセスゲームにおいて、案外正当なのかもしれない。
上三つからすると必然的に枝絵留は「王子」を継いでるんではないかなぁ、とか思ったりします。
プリンセス・リゼットの時代の「裏切り者の王子」。初めは国の為に姫を、最後には姫の為に世界を裏切るロマンスの王子。
理人と結ばれ彼らが語る「譲らない決意」こそ、プリンセスと共に世界と戦う王子に相応しい。
そして二人の世界はこうやって幕を閉じるのです。「二人はいつまでもいつまでも幸せに暮らしました。」


おー、何か有り得ない位にポエミーな文章になってしまった。
題材が題材だけに仕方がないとは思うけど、伝わりにくい文章しか書けないのはいつか直したいなぁとは思う。
でもこれだけ語る欲求をかき立てる作品は少ない。「プリンセスブライド!」は間違いなく良作であったと信じてます。
プリブレ?忘れてくれ。それが俺たちのジャスティス。


今はもうGoogleのキャッシュでしかないページにこんなのが。

「異常に迫られた「自由」から理人が解放されるのは,第一章の終わりに5人の愛すべき友達たちを抱きしめたりキスしてしまった時だ.あんな風にじゃれあってるうちにいつの間にか相手のことを好きになっているというのは,「自然な」恋愛プロセスの一つとしてありそうな話である.行き過ぎのない限り,いつの間にかであれお見合いであれ何であれ,玉座は自明なものとしてずっとそこにある.」

結局理人自身一枚目のカードを受け取った時点で、彼女たち五人と恋に落ちてしまった。
それが余計に彼を悩ませる原因になるのですが、だからこそ彼女たちは彼の答えを受け容れられる。
痛みを乗り越えた先の傷だらけの応え。その先は「めでたしめでたし」しかないでしょう?