C66新刊 CLANNAD SS本 「 」感想

一冊でこれだけ大規模な同人SS本はそう無い。五百ページ越えは圧巻。
内容的にハズレは有り得ないだろう、と言う安心感がなければなかなか手が出ないかも。
まあこの執筆陣を見ればその安心感は自然と湧いてくるってものです。
どれもSSとしては良い出来なのですが、本数が多いので特に気に入った作品についてだけ。ネタバレはないと思う。
二重影」 竹仙人
杏スキーであり本編での扱いの酷さに納得していない人間としては外せない感じ。(笑
エンディングで微かに見せた甘々の正当進化。同時に重要なのは朋也の補完かな。
本編では朋也に魅力が無さ過ぎ、杏は痛々しいだけの惨状だったので、
杏が朋也に惚れる理由が補完されてようやく甘々っぷりを堪能できる。
最後の宣言で杏がイイ女である事を再確認。
「誕生日にまつわる色んなお話」 じぎーすたーだすと
同じテーマをギャグありシリアスあり、それぞれの立場で書くのは短編連作に似てるかな。
CLANNADは登場人物が多くそのテーマが人の絆であるところから考えて、お互いが関係しあって
一つの結末になるこの形式はピッタリなんではないかな。
繋ぐものがその人の生まれた特別な日、誕生日であると言うのも面白い。
「Uusioperhe」 八岐
無いなら作り出せばいい、という二次創作の理想型。幻の杏再婚エンド。
安易に結論付けずに杏をきっちり悩ませて、落とすところまで落とす話の展開は
良くキャラの特性を掴んでるな、と。自分の妹と朋也を巡ってあれだけ悩んだんだから
再婚ともなればそりゃあもう悩みに悩み抜くでしょう。しかも堂々巡りで。
個人的にはこれ以上の再婚シナリオは有り得ない、と思わせる位ピッタリ嵌った話。
杏スキーはこの作品の為だけに買っても損無し。
欲を言えば、早苗さんや秋生と杏の話も書いてほしかったなーと思います。
(一人当たりのページ数制限があるのは何となく分かるのですが)
杏にとっては直接繋がりはないが、それでも朋也や汐にとって大切な人達。
どうやって絆を作っていくのか、気になってしまうところではあります。
きっと秋生も早苗さんも笑って受け入れてくれるだろうから、心配は要らないけど。
やはりCLANNADは二次創作向きでしょうね。二次創作で世界を広げていける余裕があるというか。
総合してみても良い作品でした。期待させただけの事はある、ということで。
蛇足。
せいるさんが絶好調すぎて他とは明らかに違うオーラを放ってる希ガス。ぱんつオーラ?
ぱんつに顔を押しつけたり、こっとんぱんつか確認したり、その上くんくんしたりしてもう大爆発。
もはや朋也より、芽衣ちゃんのぱんつをどうにかしたいせいるさんが主人公な罠。そういうの好きですけど。
幸せな話を書けている時は好調な印、と勝手に思っているのでファンとしては嬉しいところ。
参考: