Quartett! 感想・大槍氏お疲れ様 ()

ここまで噂通りだとちょっと笑えてきますね。短いよう。
何より語るべきはやはりFFDでしょう。この演出力は本当に凄い。
今までのゲームとは別ジャンルかと思える。
これだけ短いゲーム時間でもキャラクターが生き生きしてるし、イベントの臨場感も凄く良い。
テーマ上こだわっている音楽(これがまた最高で!)に合わせて挿入される絵と台詞。
動で魅せるゲームと静で魅せる漫画の集大成みたいな素晴らしいシステムだと思います。

その反作用として完全に割を食ってるのはシナリオでしょう。明らかに短い。
利用できる設定はまだ沢山ある筈なのに(特にユニのカルテットの面々)、作画や演出の作業量が
大過ぎてシナリオを長く出来ない。これはどうしても付き纏うジレンマでしょうね。贅沢を言えるなら
もっとずっとカルテットの世界に浸っていたい。ファンディスク等による補完があってもいいのかな。

よく言えば綺麗に纏まっているんですよ。綺麗な部分を寄せ集めた上澄みのさらに上澄み。
だからプレイしてる印象というか口当たりは凄く良いし、ふとほろりとなるところもある。
しかし記憶に強く刻み付けられるかと言われればそうではない。
喉越しが良すぎるのも考えモノかな、と思った。少しくらいクセがあってもそれが個性か。

好きなキャラは断トツでメイ。「あたしはメイ・アルジャーノだぜ?」のイベントで完全に惚れました。
ユニシナリオで見た泣き顔もキュート。俺の中ではユニシナリオは双子丼シナリオなので(ぉぃ
というかみんな良いヤツらですよね。割と横の繋がりが重要になるイベントが多かった所為か、それぞれが
魅力的に動いてました。その分主人公の描写とか恋愛とかに関しては少し弱くなってしまっていましたが。
まぁ、タイトルの「Quartett!」の通り、みんなで力を合わせてナンボという事でしょう。(身も蓋もないな

FFDは絵の性質に対して相性が有るだろう。アニメっぽい塗りのCGだと相当厳しいと思う。
当然大槍暮人氏の絵は抜群の相性です。前述の通り作業量が多くて大変そうですが・・・総合的に見れば
良作で77点位。シナリオの短さは-10点、FFDが+25点(良い音楽+10点含む)、作画の気合いで+5点。
将来性のある作品でした。