感想 (後半ネタバレ有)

良作と言って差し支えないと思います。
少なくとも面白さ、という点においては問題無いと思う。
いつも通り集まって馬鹿やる七人という関係性が良く伝わってくる。
ただ個別ルートに入った後、すなわち恋愛を描く段になってからはそこまでの勢いみたいなモノが弱まった様な気がした。
多分底の部分にある「若さ」が影響してるせいかと思います。(これが前面に出ているのが美里先生シナリオでしょう)
それこそがテーマ(若者の恋愛)とも言えますけど。
キャラ的に一番ツボだったのは意外にも美里先生でした。抜けてるキャラは得意じゃ無いんですか、
あまりに嫌味が無くて且つ学生に混じって宴会したり麻雀したり大人を感じさせない辺りが可愛くて。
一緒にかまくら作るイベントなんて悶絶モノですよ。左の髪だけ妙に長い時があるのは実は武器だったりする?(笑
玲姐さんも良い味出してました。
「友情に厚いのは男だけだと思うなよ」「自己犠牲に酔っている様に見えますが」等熱い台詞が満載。
自分の事になるとからっきしな所も可愛いかも。
こずえは苦手なタイプかも、と思ってクリアしたらやっぱり苦手なままでした(苦笑 
最初の印象では沙紀とか美咲がメインで進むのかと思ったら全員並列で驚き。
そのせいか共通部分が長かったのはちょっと残念。
(美里先生サブキャラだと信じてたし。あのプロローグ見せられたら誰だってそう思うでしょ?)
シナリオについて一言で言うなら「若いってこう言う事ー!」のような感じか。
妙に大きな運命やらカタルシスがある訳では無い、明確な理由がある訳でも無いけど、
それでも好きだから一緒に居たい。ストレートだけに物足りなくもあるけど、ちょっと羨ましい。

シナリオ的に好きなのは沙紀かなぁ。青山ゆかりの演技力もイイ。
ビデオレターでの感謝の言葉が個人的にツボ。
家族と言える存在と恋愛感情のアンビバレンツというのか。
その点でショコラのすずに似ていなくは無いかな、とも感じたり。
開き直った後のだだ甘感もこう言うシナリオの醍醐味ですなあ(笑)
前述の通りあまりメイン、サブの区切りは無く他のシナリオもまずまずの出来で○。
言うべき事があるならば、美里先生シナリオの終盤は一体何なんですかって事でしょうか。
茶店での和解まではいいけど、その後の裕志のダメさ加減のベクトルと流されてる感じが嫌な展開でイライラ。
先生を追って転校するのも、雪兎町という雪桜の世界で最も魅力あるモノを切り捨ててしまっている感じがどうにも。
(先生に言葉を借りれば、まだまだ子供ですね、って事なんでしょうけど)
出来れば、多少ご都合主義でも構わない、もっと幸せな終章が良かったなあ、と思います。
ところで結局雪桜はあまり関係なかったような。
というか過去のエピソード自体そんな感じが。エッセンスの一つと考えれば違和感は無いですけどね。
採点するなら七十点。原画が可愛いと思うなら+5点。年下好きなら−20点。(年下が一人も居ないので)
年上好きは是非。お姉さんキラーの主人公が暴れまくり。