「トップブロガーがハマった!×××を刺激するエロゲー25本。」 という企画

 名前を挙げてもらったのに自分だけ参加していないと、何だか悪い人になった気分だ。さっくり答えてしまいましょう。最近は衝撃を受けるほどの作品に多く出会っていないので、繰り返しの内容になってしまうのですが。



要素:幼馴染 ―― PULLTOP 『お願いお星さま』
  自分のルーツをどの様に手繰ってみても、最終的に行き着くのは幼馴染という頂点。もしエロゲをシミュレーションによる願望充足の為の箱と捉えるなら、自分が欲しかったものの多くを内包しているこの作品は理想的。お祭り時空と称されるPULLTOP世界の心地良さには勝てません。


要素:終末 ―― 13cm 『ネコっかわいがり!』
  世界が終わる作品と言えば長らく 『終末の過ごし方』 の独壇場でしたが、こちらは随分と残酷なやり方で印象に残る作品。売上げの方も残酷な結果という話はあるものの、世界の真相が隠蔽されるのも演出の一つなので仕方ないでしょう。ひっそりとしている方がこの作品らしいのかも知れません。


要素:成長 ―― minoriはるのあしおと
  成長を見せるならまず底辺を描かなければならない。樹ちゃんが最低人間から少しだけマシな人間になる話で、エロゲの中でも主人公寄りの作品でしょう。成長の過程が丁寧な分痛みを伴いつつも、非常に爽やかな達成感がある。同時に楓ゆづきという奇跡のような暗黒を生み出した作品でもあります。演出等でも優れた大作。


要素:悪意 ―― CUFFS 『さくらむすび
  人間が社会の中で当たり前に幸せになる、たったそれだけで難しい。明言されない悪意、隠された真実の前で踊らされる小さな人間達のお話。見えない不安で読み手の心をかき乱すテキストに関して、トノイケダイスケは素晴らしい才能を揮すると思います。


要素:恋愛 ―― otherwise 『未来にキスを
  果たして、ここまで 「恋愛」 を真摯に突き詰めた作品が他にあるだろうか。恋愛と同時にバトルしたり人生について説いたりするのも有効な手段ではあると思います。が、この作品は本当にただ恋愛だけを描き続けて、次世代の地平にまで到達してしまいました。その力強さには大きな影響を受けてます。



 丸戸作品はあえて外しました。彼の作品は純然たるエンターテイメントであり、こうした場所には似つかわしくない。他にも噛み合えばクスリの様に効く 『ユメミルクスリ』 や静かなる物語 『ANGELTYPE』 も挙げたいところですが……今回の選考基準は 「唯一無二」 と勝手に設定させてもらったので、他とは多少違う感じになったでしょうか。
 そりゃ自分の人生の分岐点という意味では 『ONE』 『Kanon』 『痕』 『ToHeart』 って事になるんでしょうけど、記憶の名作は今の価値観にそぐわない。今日からエロゲヲタを始めた人にも自信を持って薦められる作品にしたつもり。