コミックマーケット70 (C70) 三日目参戦レポ (同人メイン)

 三日目は急遽お手伝いでサークル入場することになりました。7時半過ぎに会場入り。サークルで入ったのは初めてなので様々な事が新鮮で、かつ様々な現象を生で目撃しました。


シャッターが開放され待機列が動き出し外に出た瞬間にスタッフを突き飛ばし走っていく者 (数秒前に走るなと注意したばかりなのにね) 、シャッター前でも正確な列を作れず大通り前のサークルの設営の邪魔をする者 (今回はガレリア前まで到達・列圧縮の甲斐もなく外周通路にも待機列形成) 、シャッター列移動中の区切りのスタッフに体当たりをかましシャッター列に混ざっていこうとする者 (シャッター列を作る気もないらしい) 、どう見ても非効率的なのに机の後ろを通り抜けていく者 (誰かが描いた/書いた本を足蹴にして) 、生で見て、色々と考えさせられました。


 シャッター前の列というのは長さと密度が異常で、存在感と邪魔さ加減も異常。そもそも大通りは列を作る場所じゃないが、それでも無秩序にシャッターに突っ込まれるよりはマシだから列を作る。しかしそうするとさらに人が寄り集まってしまう……スタッフの一人はその列整理をして 「負け戦」 と表現していましたが、非常に上手い表現。苦肉の策としても、今回外周通路までギッシリ並んでるのを見た限り限界なんじゃないかなぁ、と。あと壁サークルの前に何となく漂ってる参加者、アレもなかなか凶悪。散らしてるスタッフはマジ乙。


 自分は壁やシャッターにも用事がなかったしそんなのに参加したいとも思わなかったので、とりあえず空いた時間は他のサークルさんが設営する姿を眺める。手際の良いサークル、悪いサークル、便利アイテムを活用するサークル、ポスターを立てるサークル、コスプレの売り子さんと打ち合わせをするサークル、描き手/書き手本人がコスプレするサークル、在庫を数えるサークル、テーブルを装飾するサークル、遅刻なのかダミーなのか分からないサークル、ただ本を並べるだけのサークル、新刊既刊が多すぎて並べきれないサークル ―― その多様さはとても面白い。二次創作が問題になっている今、法律的に悪なのは分かっているし心情的な判断は意味がないと分かっているけど、彼等に責めるべき悪意があるのか……いや、そういう考え方は危険だな。今回は内から見てみたけど、もっとコミケという存在を外からも見てみないと。冷静な視点も必要。


 開場に合わせた入場の速さの向上は凄いな。お陰で始まると同時にホール内 (特に外周通路) が人だらけになる。そう、今回は陽射しが緩かったのでまだ少なかったようですが、マジで外待機列での日傘は勘弁してください。眼鏡飛ばされた経験もあるし、下手すりゃ目に刺さるし、もし踏まれたらその人のコミケ終了ですからね。 (眼鏡人多いし、無いと見えない人も多いでしょう。自分は一応予備眼鏡持って行ってます)


 開場後は自前の夏コミ対策サークルリストに従って東123、東456、西12の順に攻める。ほぼ順調に確保出来た。まぁ普通に回れば完売の心配はほとんど無かったのでゆっくり回りたかったんですが、人の波がそれを許さず。目的の本と頼まれていた本だけ買って、しばらくは休憩。特に東方の混雑は凄かったな……Fateなんかは想像より人が少なかったけど。これからしばらくジャンル力が維持されそうななのは、ちょっと厳しくなりそうなローゼン、多少細っても確かにある鍵、燃料はまだまだ来る葉、増えないエロゲ全般、絶対に面白いと思うのに誰も注目してくれない評論、色々ありますがもっと広く開拓したいですね。体力と金が追いつけば。
 (最初の10分は非常に快適だったので、 『ななついろ★ドロップス』 含むのいぢ本を描かれていた 「Studio★ArtRoom」 さんですもも可愛いですよねーななついろ最高ですよねーと軽く話しかけたり。もちろん面識も何もないのですが、それもイベントならでは。どうも最初の購入者だったらしいし)


 方々への挨拶も終わりそろそろ無秩序買いの旅に出るか、と思ったら財布の中身がおかしい。明らかに一万円ほど足りない。というか帰りの電車賃すらヤバい。朝の持ち金と買った本の数を考えても計算が合わず、どうもコレは単純に落としたか 「どこかで一万円札と千円札と間違えて出した」 という結論に。自分はどこかの本を一万円で買ったらしい。自分は金額を宣言しながらお金を出すので、千円ですと言いながら一万円を出してサークルさんも勘違いしたのでしょう。高い本だなぁ…… (どう見ても自業自得です。本当にありがとうございました)


 いろんなところの本が無くなってくる頃、再び企業ブースへ。いつも通りコミケの締めはminoriトークイベント。今回は 『ef - a fairy tale of the two.』 に関しての質問がいくつかと、コミケに関するちょっと昔の話。終了後は前もってメールで打診していたお陰か、nbkz氏にちゃんと挨拶できたので満足。 (何か色々頂きました。次はお返しに納豆でも持って行くべきかな。リクエスト受け付けますよ) 流石に相手は百戦錬磨、ファンに対する懐の深さは凄いなと毎回ながら思わされる。今回のコミケから、ウチのサイトはminoriのハーフオフィシャルファンサイトになりました。 (だから何というワケでもないのですがw)


 参加者数は変わってない印象ですが、それより今回は 「いつまで経っても人が減らない」 感じがしました。 (特に同人方面) 少し前までコミケの午後遅い時間って比較的平和だったじゃないですか。今回は午後でもしっかり人が入っててグルグル回ってる印象。そんな時間まで見てる人はよっぽどコミケが好きな人だと思うので良いと思うし、サークル前で話をしている光景も多め。もっと体力と金と度胸があれば色々と回ったんだが! 色々お話ししたんだが! (自分が悪い)


 そう、幼女が来るんじゃないかと噂だったPPGZのイベントは大きなお友達ばっかりだったようで。結果から見れば問題ありませんでしたし、むしろ勝手に騒いだ我々が責められても文句は言えないのだけど ―― 広告出す雑誌をもう少し考えていただけると助かります。たとえ少数でも、何も知らない子供が会場に増えるのは宜しくないと思う。


 もちろん終了後は飲み会。肉を食べ放題でひたすら喰らう喰らう。コミケ疲れで飢えてるのか、ホントにたくさん食ったなぁ。この席でもコミケの将来と、ヒトの抱える邪悪と、創作のお話。ヒトの持つ欠落・飢餓・憤怒という暗黒こそが物語を生むのだと、そんな確信をまた強める。飲み会の後は別のオフのパセラ池袋本店での徹カラに混ぜていただく。夜中の三時に 「夢の島思念公園」 が絶叫されたりする異常なオフでした。寝てたのは1時間くらいか。歌うのもまた楽しい。





・ 四日目 (笑)
 ほぼ徹夜明けのアフターコミケでは、秋葉原で委託買い……ではなく新宿で 『時をかける少女』 を観る。二回目でしかも今回は他の人と来てるにも関わらず、ちょろっと泣いてしまった。しかしその後の昼飯では時かけの問題点についてだった辺り、冷静に見えているのだろう。今回見に行った中に一人、時かけに否定的な意見を出してくれる人がいて興味深かったです。叩かれずして何が創作か。喫茶店でダベりつつ 「いつか猫写真本でコミケに出ましょう」 と阿呆同士 (褒め言葉) で誓った後、水戸へ帰投。部屋に付いた瞬間意識を失った のだった。