SNS初心者のmixi潜入記・その2  mixiの中に隠されていたモノ

今回の記事の目的に関わる部分+前回忘れたシステムの解説など。




まずは入会方法。既に入会している人からの紹介メールの中のURLからmixiの登録ページに飛び、ある程度の個人情報を入力すると自分のページが与えられます。最初の一歩としてはプロフィールを書き、どのような人間かを示すことによって同族との交流の機会を増やす下地を作る。あとは中で日記を書いたり(スペースは無料で100MB与えられます。はてな風blog形式の日記。)、趣味のあった人の日記にコメントしたり。日記にはアクセス制限をかけることが出来、「友人まで公開」「とか友人の友人まで公開」なんて設定も出来る。(後述) ここまでなら只の会員制blogだが、ここにマイミクシィとコミュニティが絡んでくるのである。


マイミクシィというのはmixi内のお友達リストである。自分のマイミクシィに誰かを登録しようと思ったら、その相手に許可を求めなければならない。誰でもオッケーって人もいるしリアル友人以外認めないという人もいる。これが承認されて初めてmixi内で「友人」という扱いになり、日記へのアクセス制限が解かれたりするワケだ。(実際のところ、マイミクの関係にある人は大体「友人」ではなく「Web上の知人」というレベルだけどね。それ以前に「マイミク申請誰でもOK」ってんなら赤の他人でも承認されるし。) マイミクシィリストはその他の閲覧ユーザー(友人以外も含む)に公開され、誰が誰のマイミクシィに入っているか見ることが出来る。このリストを手がかりにピョンピョン跳んでいくと意外な有名人に出会うこともあり、前回の調査もこれを利用した。 (有名人の方はおおよそ「マイミクはリアル友人か業界人のみ」&「日記閲覧は友人まで」になっているので、あまり情報を得られたりすることは無い。)
mixiを象徴するシステム。mixi内が安心空間と誤解させるのに一役買っていると思われる。


コミュニティとは何ぞや、と一言で説明するなら要するにスレッドである。
自分の好きなゲーム、萌えるキャラ、変なクセ、好きな食べ物に関して同志を募り、まったり慣れ合おうというシステムだ。マイミクシィと同じく、自分がどのコミュニティに属しているか他人からも見えるので、自分がどのような嗜好を持った人間であるかをプロフィールより分かりやすくアピール出来る。
ゲームとかエロゲのタイトルで検索すれば大体既にコミュが出来ていて、漫画でもアニメでも声優でも同じ状態。ある程度有名タイトルならキャラ別のコミュも出来ているだろうし、シチュエーション限定のコミュ(ぱんつはいてないとかたくし上げとか裸マフラー等々)も数多く存在する。食文化、地方、習慣、職業等に関するありとあらゆるコミュがある。ネタ系なら「ご飯にシチューをかける人数」「IEの中止ボタンがしいたけに…」「クマーだいすき」「ガソリンの匂いが好き」「ゴスロリ般若が最近気になる」「やっべ寝過ぎた。」等々、地元関連だと「愛知県な人」「名古屋・大須」「名古屋的食文化」「M's Melody」「喫茶マウンテン(通称:山)」「名古屋鉄道」等々・・・調べ出すときりがない。
このコミュニティというシステム、悪くないとは思うんだけど如何せん細分化され過ぎてて機能を失ってるところが多い。誰でも気軽に立てられるせいか極めてニッチなジャンルのコミュニティが立ち、mixiメンバー自身の属性を知らせる程度にしか使われていないのがほとんどである。一部のコミュニティは活発に発言があるが、そこに人が集まってしまい余計周りは過疎していく。ある種、ブログのコメント欄や2chで起きている「閲覧者は多いが発言が無い」タイプの過疎に近い。


ここまで来たら分かると思うけど、実際mixi内の情報の流れは活発ではない。あくまで流れるのは個人的な話であり、愚痴やらウゼーやら萌えやらのチラシの裏が基本。mixi内で「草の根BBSとか非常駐型メッセンジャーに近いのではないか」と言われたけれど、かなり正確な表現だと思った。コミュニケーションツールではあるがWebらしさはない。
元々のコンセプトとして「招待を受けなければ入れない」ってのがあります。今までチラシの裏っぽいことを書いたり他ユーザーのチラシの裏にコメントしたりしてるウチにその意味に気付いた。元々友人が居ない人がmixiの中に入ったら、いつまで経っても孤独なままだろう。メッセンジャー的な、あらかじめ誰かを狙い撃ちにしたコミュニケーションが主であり、現状のmixiで新しい関係を作り上げるのはかなり難しい。出来たとして、mixiでやれるくらいならmixiに頼らなくてもいいだろう。
(ごく個人的意見だが、mixiで真面目な内容の日記書くような人は普通のblogでも日記書いてると思う。)


入る前のmixiに対するイメージは、もっとこう、「情報が隠匿されている」雰囲気だったのですよ。実際フタを開けてみれば中身は客観的な価値が薄いモノばかり。皆理解してると思うけど、結局mixiは「秘匿することで価値があるように見せかけている」のだ。mixiはあくまで主観的な価値を作り出すツールであり、あまり深い意味はないのだとmixiが嫌いな人(及び誘われない人)は納得しておくと良いでしょう。無理して入る価値は無い!と断言しておきます。
(個人情報を収集したければ入ってみるのも良いかも知れない。効率悪いけど。)


んで、自分の場合の使い方ですが。幸いにもニュースサイト系blogなんかを書いているので、それに絡んだカタチで他ニュースサイトの管理人さんのところへコメントしたりとかされたりとかしてます。mixiのシステムはサイト管理人及びブロガーには割と優しくできている。(元々他人とある程度の接点が、ニュースサイト界隈で言うなら「情報元同士」程度の接点があるから切っ掛けを作りやすい。) リアル友人少なめの自分にとっては雑談するラウンジとして使えるかも。あー、Webを汚さずに非社会的な電波が垂れ流せるのもあるかw  mixi=Web上から電波記事を隔離するシステムという驚異の方程式。
      関連:SNS初心者のmixi潜入記・その1  繋がる、繋げる、監視される。