minoriは今日も平常運転――『eden*』イベントレポ (速報版)

  

  • 開場前の会場。右端の列が取材席で、写真を撮るにはイマイチな位置。全体的に写真が斜めになってます。
  • 冒頭は毎度おなじみ、nbkzこと酒井社長による"『eden*』プロジェクト"の解説から。相方は監督の御影さんで、基本的には『おもしろミノリ放送局』のノリ。スライドと仮組段階の『eden*』、コンテ状態のムービーなどを交えつつ。
  • eden*』は、大規模作品(宇宙戦艦)として建造された『ef』を踏まえて、小回りの利くゲーム製作を目指しプロジェクトを起こした。プロジェクトの開始から終結までで2年くらいの作品を出していきたい、とのこと。正直イベントCGなど要素の多さで勝負するのはもう無理だろうと思っていたので、この方針転換は正しいのかなと思いました。

  

  • 演出は『ef』以上に凝っていて、奥行き表現や被写界深度の概念を生かした"視点"中心の演出。本編サンプルの場面では亮・シオン・エリカの間で視点が移動し、焦点や距離が切り替わるプロセスが説明される。なんとなくAgesに近い感触かも。何枚か画像を使えば分かると思うのですが、レポに使用できる写真枚数は限られているので当サイトでは省略。(Half Moon Diaryさんのレポが詳しいかな) 立ち絵では半動的な演出、イベントCGでは一枚絵としての魅せ方をしている……という感じでしょうか。素材を準備するのは大変そうだ。
  • しかしその素材はかなり出来上がっていて、残るは声・ムービー・音楽の一部くらい。体験版は一カ月以内にリリースできるかな?とのこと。気になる発売日は上の画像の通り2009年9月18日。随分早い設定ですが、「本編の方は間違いなく出る」らしく、アペンドディスクも同時発売を目指して製作中。同時発売でないと商業的にも不利だろうなぁ。価格は本編が\5,800で決まり、アペンドは\2,000を超えない範囲にしたいとのこと。

  

  • 上の画像はムービーの一部。いかにも新海!なカットも散見され、ファンは思いっきり期待しても良さそう。後で見て「なるほど」と思えるような、ネタバレ要素も含んだものになるらしい。


  • で、ここからラジオのフェーズへ。パーソナリティが発表される瞬間、会場に電撃走る……!
  • 大方の予想通り、出てきたのは中島裕美子遠近孝一の『ef』コンビでした。中島さんはエリカ(メイド)、遠近さんは稲葉(軍人)役で出演。minoriのノリはあんまり可愛らしい感じではないし、売れ線の声優さんがキャッキャウフフする番組にされてもと思うので、これはこれで。中島さん&遠近さんならラジオ復活と考えてしまうのが早いか。
  • ラジオ「終末のエデン」本編の前に、キャスト&ゲスト発表の流れ。メインヒロインのシオンは志村由美さん、ラヴィニアは中村繪里子さんと発表→そのまま壇上に登場してゲストに。志村さんはデータ通りマジちっちゃくて可愛らしい感じ、いっぽう中村さんは軍服姿がとても似合っていて色々納得。トークの中でも遠近さんが変態ネタ→中村さんバッサリのパターンで安定。

  

  • 女性キャスト陣は作中のコスプレ。質が高くて可愛らしい。特に志村さんは背格好がリアルシオン状態なのでシンクロ率高め。
  • 今回は主人公にもボイスが入る(『ef』でもそれぞれの担当章以外では実装されてましたが)ということで、のCVはマジーこと間島淳司さんに。『こどものじかん』の青木先生や『とらドラ!』の竜児と個人的に好きな役を当てていて、ヒロインズ以上に期待したいところ。スケジュールの都合でイベントには来られず、ビデオメッセージでの出演に。
  • 第1回&公開録音ということで、コーナー紹介をしつつ実演。コーナータイトルはそれぞれ「エリカの密かな自慢」「シオンの小さな悩み」「703研究所」「2つの計画」「最後の晩餐」「edenの戦士たち」。本放送もすぐだし、詳細は他のレポに投げます。ラジオの本放送は音泉にて07/03(金)からスタート。金曜日だから"終末"なのね……という残念なオチ。
  • 最後には質疑応答。10分ほど時間が取られていたものの、出演者が前もって明らかになっていなかったからか、声優さんへの質問は少なめ。作品の印象やラジオトーク内へのツッコミなど。自分の居場所(eden)を一言で→「酒」(CV:中島裕美子)が期待通りすぎてワロタ。ホントに最後までいつものノリなラジオ公録でした


  • 声優さん退場後は再び御影&nbkzコンビ再登場、『eden*』全体に関する質疑応答へ。ここでは質問が多く、回答もnbkzクオリティで進行。自分は(コメントで寄せられてた)アニメ化に関する質問や(ありがちな)原画家採用の質問をしたのですが、面白い内容で切り返していただけて満足。(詳しく書くのはちょっと憚られる内容だったのですが) 質問者の方で、自分のサイト名を言わない人が多かったのはどうなのかなぁ。そのへんは日本人的な遠慮なのかな。取材するのであれば、所属を明らかにするのは大事なのでは? (でも名指しで当てるのは勘弁な)
  • 質問の中で話された、18禁ゲームの販路(販売店)と地方での販売について。minoriの作品は地方大型家電店のPCゲーム売り場なんかでもそれなりに多く出ていて、そういう地方の細い販路や非18禁のみを取り扱う売り場で少しずつでも売れるような流れを期待している。(一般作なら置ける売り場は一気に何倍にも増える) 今回はそういう意味でも実験作。18禁ゲームを大きく取り扱う店では『eden*』も同じ台の上に並ぶだろうから、実販売面での不利は少ないと考えている。成功すれば続くメーカーさんもあるだろうし、可能性を広げてゆきたい……とのこと。ファルコムが一般PCゲーム市場を諦めかけているのとは正反対に見えるけど、美少女ゲームである『eden*』が商業的にどうなるか気になるところ。
  • イベントはここで終了。グッズ販売と平行して、自分たちWeb取材班は撮影した画像のチェックを受けることに。そこから撤収までは酒井社長の小粋なトークタイム。minori信者はこれが楽しみでイベントに来ているのかもしれない。簡易拡声器を持って話すスタイルが妙に似合ってて笑ってしまった。色々と興味深い実験作ではあるけれど、minori自体は今日も平常運転でした。

 変態紳士のエロゲプレイペース

散々聞かれた質問だとは思いますが月に平均何本くらいエロゲをクリアなされていますか。またどの程度のペースでクリアすれば速いと言えるのでしょうか?(もちろんソフトのヴォリュームにもよるので一概には言えないかもしれませんが)最近、エロゲに目覚めたのですがご教授していただけましたら幸いです。

 このコメントを受けて、変態紳士の意見を収集した結果などを以下に。

オッスオッス、自分は某所でレビューサイトなど営んでおる者です。
>皆さんのエロゲプレイのペースなど教えていただければ。
とのことで、参考にはなりにくいでしょうがざっくりと。
自分の場合は月によってばらつきありますけど3〜9本ペースですね。大体は月末戦線→速攻クリア→月中ヒマ(゚q゚)という感じでしょうか。まあボリュームあるのが多かったり萌え的な意味でうっかりハマったりしてるともう少し遅くなるんですけどね。(で、そのうちで何か思いの丈を叫びたくなったのだけレビューに起こしてます)
>どんな系統の作品を中心にプレイしてるかも教えてもらえるとデータとして面白いかも。
うーん、目に付いたのと、これはどう見ても地雷だろーってのを手当たり次第にやってるので傾向といわれれば・・・やっぱりクソゲー狙い、なんだろうなぁ・・・
ではそういうことで。

大体月3本くらいクリアしてます 財政的にはこれが手一杯
ADV多めだけどキャラやアリスのSLGは必ずやる感じ

>エロゲプレイのペース
月3、4本。新作優先で月に1本くらい旧作をプレイ。大半が恋愛ADVです。

変態紳士とは名ばかりで周りから見たら只の変態でしかないであろう自分は月に平均3本くらいですかね
でも重なる月はどうしても重なっちゃうし一概には言えませんなぁ

ステータスに弱い紳士です。
状況により月に1〜4本程度買って出来るだけ積まないです。
基本ジャンルは、ロ…
りーどえーと、
萌えゲー、泣きゲー、バカゲー、シナリオゲーです。
それと野郎の雰囲気が良いゲーム(プリンセスフロンティアとか)系だったら、なお良いです。
発売日に買うのは、大作系ではなく小粒が多いです。
踏むまでわからない物のが楽しいです。

 三本以上と多めのハードエロゲーマー。さすがに九本はやりすぎじゃ……と思ったけど、大作に属するエロゲはDL販売の低価格作品で五本分くらいはあるから、内容次第では不思議ではないか。ただその本数だと、それぞれの作品の世界を頭にインストールする負荷が大きくなるので、脳の切り替えの器用さが大事になるかな。時間はあっても余韻に浸りたいタイプだと難しい、というか。
 作品ボリュームと時間で言えば、ある程度ヒマな状態の社会人(月当たり時間外労働が20時間以下とか)なら問題なくこなせそう。自分も平時は月三〜五本くらいやってます。(新作:旧作で3:1程度) 財力に余裕がある分、この領域は学生より社会人向きかもしれない。

月2本が限界かなぁ。声をとばさないでやってるからこれが限界だなぁ。このスタイルが定着しちゃうととばさないでするのはできなくなる。

>エロゲペース
どんなに頑張っても月に〜2本というスローペース
ジャンル問わずの変態紳士です(キリッ
多分、声が無ければこの数倍のペース位なのかと思うが、勿体無くて音量オフに出来ない現状
どうしたものか…

月1〜2です。やってるのはー売れ線と言えるのかもしれないですね。俗に言うシナリオ重視みたいな。

規制報道からはどのジャンルも買うのを止めているのでそれ以前のことになりますが、
平均して月平均1〜2本、抜きゲ(凌辱ゲ):萌ゲ:燃えゲ=1:15:2。萌ゲのほとんどは学園物
#BALDRシリーズみたいのは燃えゲに入るか微妙ですが。

 月二本程度の標準タイプ(?)。他媒体の創作物をよく摂取する人はこれくらい……かなぁ。(印象論ですが) それでも年当たりでは二十本近くになる計算で、(ライトユーザーとは言い切れない)エロゲヲタには間違いない。

>エロゲプレイペースの話
私の場合おおよそ月1本ぐらいです。
短編長編含めてこの数字なのでここに来る変態紳士の中では恐らく少ない方?
系統というか…シナリオが面白ければエロも萌えもあまり気にせず満遍なく。陵辱はごく少数だけ。
年4本論文書いて年6回オーケストラの本番こなしてそれ以外に個人でも演奏会に出てあとバンド活動も…とかやってるとどうしても時間が無いので、このサイトとかを参考に面白そうなのを決め打ちしてます。
庭が完成するまで他のエロゲの購入を自粛することにすれば僕らは脱オタできると思うんだ!

だいたい月一本ぐらいのペースでエロゲをクリアしています。早さについては、自分の感覚では急げば2,3日(金曜発売・土日でクリア)で、一週間以内なら早い部類に入るように思いますが、どうでしょう?
好きな系統の作品は、最近で言えば『バルスカ』や『姫狩り』のような遊ばせてくれるタイプのいわゆるやり込みゲー。でも選択肢や場所を選んで進んでいくような会話やテキスト中心のゲームもプレイします。
プレイスタイルに少し違いがあって、前者は面や章で区切りをつけやすいのでほぼ毎日プレイするのに対して、後者は土日を使って一日で一ヒロインを一気にクリアする感じです。そんな、一応仕事をしている20代の社会人。

>エロゲプレイのペース
基本月一本。中二病全開なバトル作品が好きです。でも瀬戸口作品だけは別腹な!

今は月0.5〜1本かな。エロゲばっかやってるわけじゃないしね。
ジャンルの傾向としては学園物が多いけど基本的に直感頼みなので別に決まっていはいない、かな。
ちなみに俯瞰型プレイヤーです。キャラのやり取りで笑い転げたり萌え転げるのが基本デスヨ。

エロゲのクリアペースは月1本いけばいいほうじゃない方でしょうか。一人部屋ではなくしかも親が入ってくるのでなかなか時間を見つけづらいのです。音楽などほかの趣味もあるし・・・
自分では完全に少ないほうと自覚してます。月平均2本くらいはやりたいかな。
作品の傾向ですが、完全に絵の好みで買ってますね。Pia2あたりで入った人間なので、F&C系の絵師の人が好きです。内容はパッケージやOHPを見て判断材料にしてます。あまり尖った内容のは買いませんね。まあ今の売れ線ソフトを買ってるのかな?

新社会人になってからクリアしたのはLike a Butlerと死神の接吻は別離の味の2本。
後はエロゲじゃないけどナルキ3です。
ほぼ一月1本ペース。
進行中の結構ありますが・・・

>エロゲプレイペース
今は月1ぐらいだけど、ハマッた時には時間を忘れて没頭する。
最近では・・・真・恋姫無双あたりかなぁ。
発売直後に購入して、気がついたら年が明けてた。

>エロゲプレイペース
平均月1本。ただし規制論出現後の5月末から買っていないしプレイもしていない。
ちなみに全タイトル中古に売り済みで所持本数0。

だいたい月に一本クリアのペースですね。
文字をずっと読まなければならないエロゲは、長時間やれないので、頭が疲れてきて、結局そのぐらいのペースです。

 月一本程度のライト層(?)が一番多い結果に。他の趣味がメインストリームな人はもちろん、のめり込むタイプもその熱狂のあまりに本数が少なくなったりするかも。数年に一度と言えるくらい好きな作品に出会ってしまうと、同じ媒体の作品はしばらく手に取れないなー。

エロゲは三ヶ月〜半年に一本しかプレイしません。
エロゲ情報はチェックしてるけど、貧乏学生なのでもし面白くなかったらと思うとエロゲを滅多に買えない。
買っても一気にやらないのでクリアまでやたら時間が掛かる。

>エロゲのペース
だいたい3ヶ月に1本ですね(少なっ
最後にプレイしたのはバルドスカイ(ただしアクションゲームとして)で、次の予定は鬼うたです。
ちなみに、属性は人外ロリ人外ロリ人外ロリです。普通の人間には興味ありません。

月に0〜4本、全体として黒い系7:白い系3(昨今の状況に配慮して記述)ここ数年は年間15本前後のペースです。

基本月1〜2ペースだったけど、最近相対的意欲向上+ボリューム少ないの含まれているため10本ペース。(6本目攻略中)
ジャンル的にはなんでもやりますが、普通の萌えエロゲーが多いんでやる量も多いのではないかと。凌辱(メイン)は面白いのに出会ったことがないことから近頃はやりません。
コンスタントにスキッププレーでないなら月9本とか想像もできないですwww

>月に平均何本くらいエロゲをクリア
気に入ったものを買う派なので、月に複数買うときもあれば半年全然買わないことも。買うのは鬱成分少ないタイプか伝奇物多し。
>どの程度のペースでクリア
1本あたり30時間として1週間なら十分速い?
Fate/snを勤めながら5日でクリアしたときは口から魂が出かけた

 たまにエロゲをやる人と変則タイプ。案外こういう人は多いんではないか……と思ったりもします。企画本意で興味を持つ人、特定の性癖が飛び抜けて強い人はこのあたりでしょうか。


・雑感
 意見の割れ方や内容について、予想や認識と大きく異なる部分は無かったかな。閲覧者と運営者の間の、ある程度の類似性というのも感じられた気がします。そうでなければ継続的に来てはもらえない、という話か。ともあれご協力ありがとうございました。色々と参考にしますので。

 マイナーエロゲー発掘企画向けのアレとか。

 仕事の合間に勢いで書いてみた。別のところで使うはずだった紹介文やメモ書きを流用してるので、なんか長くてマジキモーイな内容ですが……まあ賑やかしくらいには。選定基準としては"入手難易度が低い・中古が安い・ちょっとだけマイナー"という感じ。もちろんサイトカラー的な意味で、内容もマイノリティ向けのエロゲを優先。

Fizz『朝凪のアクアノーツ』
朝凪のアクアノーツ 初回版
 人魚伝説と言われて、あなたは具体的に何を想像するだろうか。ディズニーの『リトルマーメイド』かギリシャ神話のセイレンあたり? そう考えた人はこの作品に向いていないかもしれないし、そうでもないかもしれない。

 本作は萌えっとした中堅メーカーらしいエロゲ……に見えるものの、実際はもっと気持ちの悪い何か。時間を超えて存在し続ける人魚と人間のお話で、永遠をテーマにしたエロゲの中では珍しいアプローチの作品。人魚と不老不死の関連性から見れば、高橋留美子の人魚シリーズがかなり近い。(そこまでハードではないけれど)

 『朝凪のアクアノーツ』は、プレイした後の視点でもなかなか上手く定義できない。技巧的ではないし革新的でもない、誰がターゲットなのか全然分からない作品に見えてしまう。人魚伝説に美しさ以上のものを求めるプレイヤーや、永遠のもたらすものについて興味のある人間がどのくらい存在するのか全く分からない。エロゲは販促の性質上、外見と中身にギャップがある作品が多くて困ります。

 その中で一つ明確な魅力を挙げるなら、作中に偏在する悪趣味さ。特に深緒(表ヒロイン)とかなか(裏ヒロイン)の対称構造には、軽薄に語られる永遠の愛、運命共同体としての恋人関係に対する皮肉が利いている。詰めは甘いと言わざるを得ないけれど、その異物感に一部のプレイヤーは頭を抱えることになるでしょう。(特に、感情移入するタイプのプレイヤーは) 少なくとも和服萌え&濡れ透けエロスだとかOPテーマの「Aqua Voice」に騙されてはいけない。

 永遠は間違いなく人格を摩耗させる。こんな筈ではなかった、もっと上手くやれるはずだった――そう言ってみたところで、今さら何を取り戻せるわけでもない。夢は花を落とすように姿を変えて、簡単に絶望にすり替わる。孤独と引き換えにその手に残るものは、どんな夢でしょうか?

130cm『PrincessBride!』
プリンセスブライド BOX SET
 主題歌を知ってる人は多いと思いますが、本編をプレイした人はかなり少ないんじゃないかな。作品をとりまく環境も面白いし、作品自体も面白い。でもファンディスクの『PrincessBrave!』はやらなくてもいい。

 五人の女の子からいきなりプロポーズされて……というありがちでキャッチーな場面からスタートする割に、個別ルートの展開はエッジが効いている。それぞれの美味しいシチュエーションよりも、迫られる側の負担や理不尽なルールに焦点を当てていて、その遣り取りはある種の人身売買のようにも見えます。カードで身体と心を売る「プリンセスゲーム」は、歴史的な悲劇、魔女の思惑、泥棒猫の後ろめたさ、無垢な姫君の残酷を含んで、真っ白なシーツを五人の破瓜血で染めるのです。

 メインライターであるところのウツロアクタは、女性性に対してとても大きな"強さ"を見ているのでは、と思います。彼のいくつかの作品を経験した今なら分かるけど、やってることは芯が通っている。一部個別ルートを担当している元長柾木の神話的センスと合わせて、この作品の真っ直ぐさを演出している。

 五人の少女のロマンスは馬鹿げたゲームも王子様も押し流して、全ての枠組みを壊していく。進撃する戦車のような少女性、その爽快さは名曲「Sledgehammer Romance」(EDテーマ)に歌われる通り。プリンセスたちの鋼鉄の愛、受け止めきれるでしょうか?

TJR『BackStage』
BackStage 初回版
 役者バカ一代・エロゲ編。あんまりエロくないけど。夢を忘れた大人のための強力なカンフル剤とも言えるか。そういう意味では十八禁。

 表現者を題材にしたエロゲは少なからず売られているけれど、『BackStage』と同程度の熱量を含む作品は『らくえん』くらいしか心当たりがない。しかも比較的身近な小説家や絵描きではなく、生身の役者という馴染みの薄い表現者についてやろうってのは相当な冒険だったに違いない。売上はともかく創作的には大成功だと思う。役者バカをバカ正直に記述するのがこんなにも面白いとは! 作中の言葉を借りれば、「人間とは元々面白いものなのだ」ってところか。

 主人公の諸橋光明(通称:コーメイ)は、極めてアンバランスな人間として描かれている。短期のアルバイトで生計を立てながら役者を目指す青年(二十代中盤〜後半)で、蓄積した社会性をほとんど持たない、芝居のことにしか真剣になれない、底辺と言って差し支えないレベルの人間。序盤の言動はかなり不快で、間口の狭いこの作品でさらに脱落者を量産する。
 そのコーメイを十年あまり見つめ続けてきた"先輩"、水鏡京香。大手プロダクションの社長を親として生まれ、役者として類希な能力を持ち、可愛らしい外見と優秀な頭脳を兼ね備える彼女。何も持たないコーメイの対比はとても残酷だ。先輩後輩よりも戦友と言うべき関係の二人は、圧倒的に断絶している。

 役者の道を捨て裏方として働く彼女に、コーメイが抱く感情が想像できるだろうか。彼は京香の背中に憧れて役者を志したというのに。幼い憧れと踏み込めない苛立ち、それらが諸橋光明をさらに屈折した人間にしている。そして彼が懊悩すればするほど、この作品は魅力的になっていく。ああ、なんて愛らしい"人間"だろう!
 圧倒的な情熱を燃料に、みっともない姿を晒しながら、役者という夢に向かって足掻く姿。小さなきっかけで生まれてしまったその夢は大きく育ちすぎて、もう引き返せないところにまで来てしまった。花開く前に死ぬしかなかった彼の運命を、京香が立ち上げた劇団「バックセット」との出会いが変える。

 生きるか死ぬかではなく、甲と生きるか乙と生きるかに悩まなければいけない現代。夢が持つ意味とは何か、人間の情熱の根源とは何か、当たり前の幸福に全力で石を投げつける問題作。嘆く前に、冷める前に、憎む前に、やるべき事があるだろう。

 エロゲの恒久保全を真面目に考えるスレ まとめWiki、更新

 取り急ぎ告知を。今回は年代的に懐かしいところ。アニメ系の人材との境界は昔の方が薄かったような気がする。

今回追加された系列は(全て系列/p6へ更新)次の通り。


有限会社ハンズ
旧株式会社ドラコニア
有限会社九魔
ジャパンホームビデオ株式会社(JHV)
有限会社ターニング・ポインツ


前回報告した分であった「保全スレWikiアルマナック」の
「2002年」分もひとしきり完成したので、これまでの系列図と
アルマナックとで相関していなかったところを主として新たに
系列図を組み直す作業からまず出てきたところを更新しました。
 そして、次の更新も(こちらの報告がひとしきり終了次第)
行う予定です(ですから再び(今月以内には)報告しに来る
ことがあるかと)。
 次回更新には株式会社ハピネット(旧ビームエンタテインメント)や
旧株式会社サンテックジャパン、合資会社ウィンタースなどを
予定しています。


 では最後に今回は「有限会社九魔」のあたりをひとしきり。
有限会社九魔(くま)はかつてAICと強い結びつきのあった
東京都練馬区中村北にある元は仕上げ専門のスタジオ。
 その後AICの混沌及び細分化が進む中で一時期は元請制作
まで手がけていたがそれも落ち着いて現在はまた制作協力の
立場に戻っている、となるのですが、AICと強い結びつきが
あり、それなりにクリエイターが活発だった頃にいくつかの
エロゲをリリースしています。


有限会社九魔(1979〜)
├仕上げ専門→グロス請け→元請(2000〜2005)→制作協力 スタジオ九魔
├[ブランド マイアミソフト(1994〜1998)]*L−est−エレスト−1994/11/25
|   └(制作的には有限会社パームツリーとの関連あり)
└[ブランド MENU(1999)]*SPACE OFERA アッガ・ルター〜恐怖の宇宙魔女〜1999/04/15
(作品リスト)
|クマ|有限会社九魔|4995198XXXXXC|〒176-0023|東京都練馬区中村北||
1994/11/25 L−est−エレスト−(5) マイアミソフト 4995198500004
1994/11/25 L−est−エレスト−(3.5) マイアミソフト 4995198300000
1995/06/30 琴緋ヶ丘物語(PC-9801FD版) マイアミソフト 4995198300017
1996/09/13 変身リング(PC-9821.DOS/Vハリブリッド版) マイアミソフト 4995198300024
1997/03/24 ひょーい天国(PC-9821.DOS/Vハリブリッド版) マイアミソフト 4995198300031
1999/04/15 SPACE OFERA アッガ・ルター〜恐怖の宇宙魔女〜 MENU 4995198300048 梶島正樹

 オーガスト『夜明け前より瑠璃色な -Moonlight Cradle-』 関連コメントレス(ネタバレ有)

今更ながらけよりな終了です。

エステルED曲の「創星 -celtic arrange-」が離れずぐるぐる。

生命維持の根幹をロストテクノロジーに頼っている月人にとって
月の未来はきっと不安や閉塞感が大きかったのかなぁと思いました。
それはゆったりと死に向かっていくかのような。

戦争を恐れ、閉じた平穏を選んできた彼らを揺り動かすのは
本編で何度も家族との絆を深めてきた達哉の役目だったのかなと。
まるで月に関心のない地球人の態度は、地球なしでは存在できない月にとってどのように映っていたのか。
それを想像すると地球人の達哉が自ら乗り込み手を差し伸べた事はとても大きな意味があるように思えます。

まぁ結局、Su-37さんの前奏曲、という言葉に集約されるんですよね。
うまくまとめられませんけど。
長い長い前奏曲がようやく終わり、これから始まる彼らの本編に対し
8年後、そして400年後を知っている僕らは安心してこの先を夢想することが出来るわけです。

あとは、シンシアが朝霧家について思った「肯定に溢れた環境」がとてもお気に入りです。
そうか、そういうことかと、ふいに色々納得してしまった言葉でした。

 お疲れ様です。月の閉塞感が根源的なものである、というのはよく分かります。フィーナも少しだけ語ってますが、本来の月は酸素一つ存在しない荒野、あるいはそれ以下の存在。そこに"踏み出した"人たちはともかく、"生まれてしまった"人たちは複雑な感情を抱くでしょう。それがエステル、シンシア、そしてフィーナの背景にある普通の人の感覚。
 その上で、達哉については能力よりもスタンスが重要だったわけで。月の中でも選民であるフィーナと、一般の地球人の組み合わせ。荒唐無稽と言うよりは、幸運な物語であったのかなと思います。
 いやしかし、シンシアのシルエットが生み出す印象はある種のセンスオブワンダーだよなぁ。それがオーガストの底力かな、とか。良いフィナーレでありました。

 ユニゾンシフト・ブロッサム『Flyable Heart』関連コメントレス (ネタバレ有)

 ずいぶん遅くなってしまい申し訳ありません。未プレイの人はマジで見ない方がいいと思いますよ。

茉百合様の人気投票でのぶっちぎりっぷりと、ここでのコメントに惹かれて、FlyableHeartをやりしました。(ネタバレは黒鷺くらいしか踏んでません。Twitterを先に見たので、コメント欄のネタバレも踏まずにすみました。)
一週間足らずでクリアできたエロゲなんて久しぶり。違和感から世界の構成などを推測するが楽しかったです。おかげで春アニメ新番ほとんどみることができてない。
攻略順はここのコメントに書かれた通り、茉百合→桜子→天音→くるり→結衣でやりました。
茉百合ルートは、元世界に戻る際の違和感が一番少ないので、これだけで世界の構成に気づくのはかなり難しいと思います。(茉百合クリア後のプロフィールに書かれた、茂樹の死亡と生存の食い違いの違和感を突き詰めれば可能かも)
自分は桜子ルートクリアで、世界が2つあることに気づきました。落ちたあとに結衣がいないことも。このこともあって、一番ぐっと来たのは桜子ルートかな。(木から落ちた子供の夢の違いあたりとか。)
書いている途中で気づいたけど、桜子の血液型がO型で、晶と結衣の血液型がAB型だと、茂樹がO型じゃなくて心臓移植できないのでは?と思ったけど、双子の片割れを吸収しているので、母親がAB型で AO と BO が混ざって ABになったとか、特殊な事例なので逃げ道はあるかなと自己解決してみたり。茂樹のプロフィールに血液型明記してないし。
キャラ的に好きなのはくるりで、甘えた声で名前の方を呼ぶあたりのギャップとかマジやばい。あと、20年後も外見変わらないとか完璧じゃね。
攻略順に関しては、結衣はいろいろ見え過ぎるので最後というのは納得なのですが、他はバラバラにしても別の楽しみ方があるかも。(すずのからの干渉が直接的でない順という意味で妥当だとも思いますが)
桜子と天音を逆にすれば、タイムスリップものとミスリードする可能性もありましたり、くるりを初めにして砂のシーンでマジ絶望したり、茉百合を後の方にして今まで長く接した分との落差に喜んだり・・・じゃなくてショックを受けたりするのもよいのでは。
残った疑問点とかについて書こうかとおもったけど、ながくなったので、とりあえずここまでで。

 遡行お疲れ様です。いやはや、一気にプレイしたくなるゲームですよねぇ。茉百合様ルートで罵られ、桜子ルートで"世界の読み換え"を疑って、天音ルートで時空遡行に気付き、くるりルートで絶望し、結衣ルートで心情的な解決を見て、最後にすずのルートで大団円でした。クリア順については確かに、まだ検討の余地があるかと思います。初っ端でくるり→茉百合の順だとかなり絶望できますね。それから天音→桜子だと真相に辿り着きにくそうでイイ。
 好きなヒロインは特に誰って感じでもないかなぁ。王道の桜子、変化球っつーかむしろデッドボールの魔百合さま、CVちゃたーにのギャップがヤバいくるりん、"銀の靴"の結衣、それぞれ個性的だったと思います。くるりんルートは終盤の甘さが凄いだけに、砂になってロストした時は心臓炙られる想いでしたね……
 ネタバレを踏まずに読むと、結構頭を絞ることになると思うんですよねこの作品。しかし要素が多すぎたり難解だったりするワケでもなく、女の子は可愛く愛情は深く、非常によくバランスが取れた作品かな、と。(スタートはやや低速ですけど) ユニゾン作品では一番のお気に入りかも。ゲームとしての基本機能がもう少し練られているともっと良かった。ユニゾンは老舗の領域に入るブランドだと思うんですが、それにしてはちょっとお粗末。

Flyable Heart の疑問点についていくつか。

まず、晶くんが向こうの世界に飛んだ原因は、花火自体なのか、花火による落下から助けようとした際に誤ってなのか?
花火自体にそんな作用があるとは考えにくい(無いとは言えない)ので、後者だと思っているのですが、その場合、向こうの世界に飛ぶこと自体がイレギュラーだったのだろうか?
テストケースと言ってたので、それほど重要ではなく、花火でけがする晶を助けることだけが目的だったのかな?

次に、Dr. flyer はどの世界から来たのか?
仮説1:そのルートの晶世界
仮説2:常に誰か一人(すずの?)のルート後の晶世界
茉百合とくるりルートでは会っていないが、すずのルートでのあの様子を見ると一人で自力で思い出すのは難しそうなので、Dr. flyerはどのルートでも来ていると思う。
すずのルートだと、葛木?とよび、苦労性うんぬんと言っているので、すずのルート後から来ているのは確定だとおもいます。
すずのルート以外だと、葛木、晶?と呼んでいるので、未来ではあまり近くにいない=すずのルート後ではない、つまり仮定1かなと思っています。
ただ、恋人の名前を聞いているのは、よく覚えていないからなのか、そのルート後から来ていないためなのかがわからない。(結衣世界に飛んだ先で、いくつもの分岐がある世界を見ている?)
結衣ルートでは、一度晶世界にもどして、逆転制御現象を起こすことにより、耐性遺伝子の取得やフライアの試作機を作ることを、晶世界で確定化させたのかな?

疑問ばかりでまとまってませんが、他の人の意見も聞きたいところです。

 さて、ここからややこしい話になります。未プレイの人は見ると砂になります。
 まず、彼らの宇宙についてどのようなモデルを適用するかが問題になると思います。自分は彼らの遡行救助を『時砂の王』式、枝状宇宙の剪定に見立てました。選択可能性による分岐と時間の縦軸で、枝葉が広がっていく宇宙。くるりが砂になる宇宙も実在して、健忘耐性遺伝子は過去や未来からの"因果効果"(フィードバック)に対して自分を切り離せる性質ではないかと。
 ベースになっているのは、実は茉百合ルートなんじゃないかなと思ってます。あのルートだけは、"片付けの日"の早朝にフライア現象(仮)が起きてます。あの時点ですずのは任務を取り戻していないわけで、そうするとあのジャンプは晶自身の能力で起きている……というか、世界の修正力(仮)は強いであろうことは見て取れるので、フライア(あるいは結衣の宇宙)に縁の深い人物と関わらないと自然に晶の宇宙に戻る、とか。
 Dr.flyerがすずのを晶の元に送り込んだ瞬間、その干渉によって宇宙が分岐する。くるり自身がそれを理解しているからあえて確認を取った。基本はすずのルートから結衣宇宙に飛んできているのではと思います。飛んだ先が自分の世界と違う枝宇宙でもパラドクスは発生しない。すずのルートの未来から来たDr.flyerは、過去に晶が"時空跳躍者によって救われた"ことをある程度知っていて、それをベースにすずのを未来に送り込んだ? 世界の修正力に呑まれない、健忘耐性遺伝子からフライアが獲得した能力を使って。その上で天音だとOK、桜子だとしんどいよ、結衣だとやるせないと発言する。約20年後という近い未来でフライアが完成しているのはすずのルートの未来だけで、Dr.flyerが多数ある分岐後の結衣宇宙のすずのの全てを帰還させた? ループ構造的ではあるけれど、外部から見た時間断面的に作中は最新の宇宙だった?
 この辺りは正直かなりややこしく、実は今まとめてる最中だったり。再プレイに取れる時間が少ないのでなかなか進みませんが……

flyable heartクリアしました。
序盤の展開がおざなりでう〜んと言う感じでしたが、
中盤以降、特に個別ルートに入ってからは
どのルートも素晴らしかったです。
桜子さんと結衣のルートとかは、
ラストルートが○○であるからこそ、
その美しさが光っているのかなあと思いました。
それを考慮してライターさんが書いたのならば
これは結構いいゲームに思えます。
そう考えると、ラストルートは
物語の伏線を回収するルートではあっても、
それを物語を総括するルートと
捉える必要はないのかなと思いました。
なんとなく、ひぐらしのなく頃に 礼の
賽殺し編を思い出しました

 いやはや、今までのユニゾンゲーのテイストとも近くはあるのですが、完成度が"飛躍的に"高まってるのではないかと。(ご指摘の通り序盤はやや退屈でしたが、これは構造上仕方ないか)
 すずのルートもあくまで可能性の一つ、と自分は考えてます。心情的には桜子と結衣のルートが熱くて、特に桜子と結衣のそれぞれが"晶を守る"と伝える場面は心に響いたなぁ。銀の靴の比喩は素晴らしい。茉百合さんやくるりはキャラクタとして面白いし、見かけ以上に奥深い作品です。

 ユニゾンシフト・ブロッサム『Flyable Heart』関連コメントレス (ネタバレ有)

>『Flyable Heart』通常版カウントダウン絵
くるりのジャージ着る茉百合さま見て物足りなさを感じた・・・。
長い綺麗な美しい髪をお持ちの茉百合さま、髪型もくるりみたいにしてほしかった orz

>髪型もくるりみたいな魔百合様
別の意味で痛々しい感じがしてくるのは気のせいだろうか…

 その柳眉を顰めて「こんな格好をさせて……恥を知りなさい!」と真っ赤になって反論しながら実はちょっと楽しいし期待してる茉百合さんオメガ可愛い。あんなにボコボコにされながらそれでも好き好きオーラ全開で向かってゆく晶くんは間違いなくサドマゾ両刀の変態であり、ハッピーエンド後も黒百合様プレイとかやってるんだぜあいつら。

FH完全クリアしましたー
下のような細かいグチはあるもののユニゾンソフトの中で一番のデキかも。ぴすぴすから好きでしたがライナーノーツはいいですねぇー。keyでもやってくれたらいいのに…
SD絵サイコーです。あと、桜子やくるりの悲鳴がすごく可愛いかも(ぇ

結衣好きとしては別世界の人間という扱いは少し悲しかったですね。無かったことにされるのはねぇ…いちおーこの作品における看板メインヒロインなのに…
桜子も真世界では攻略時以外だと未解決に。(父親存命=桜子不安定ですし。というか結衣がいる世界では4年前に主人公の父の心臓を移植したんでしょうね…)
病弱キャラは攻略時以外はこれだからいやなんですよねぇ…(涙
すずのルートがどこと無く地味。複線の説明などを除いたらシナリオが短く感じるせいなのかもしれませんね。
しかし、桜子ルートなど他のルートでの結衣がいないことを全然気づかせないことや4コマの兄弟は似てるネタはうまいなぁと思いました。だけど気づいたら余計にさびしい。まるで結衣、いらない娘みたい…(T_T
あと、女性の服には詳しくないんですが見せブラなんてあるんですかね?結衣のHシーンのときビックリしました。あの赤茶色いの普通にブラだったし…(苦笑

 全体的に桜子と結衣には厳しい展開でしたね。(茉百合さんルートの病院の描写は辛すぎる!) 二つの枝宇宙、結衣と晶くんはあくまで排他的な存在。それが徹底されているからこそ結衣エンドは美しいのだと思います。自分の根拠を失ってもなお、悲劇を怖れていては辿り着けない地平まで晶くんは走り抜けたから。ラストシーン、結衣の強い言葉に心から救われました。時空跳躍モノが最大に輝く瞬間は、当然に訪れる運命を超越したところにあると信じています。
 すずのルートはもう、グランドエンドの晶くんの格好良さ一点買いでオールOKな印象が強いです。待っているのも楽しかったよ、なんて軽く言える強い人間になりたい。未来を知ってしまった人間をどう描写するかは、SFへの態度が現れるところかなと思うのですが……その点でもすごく好きになれる作品でした。明け瑠璃MCに近いものを感じたり。今までのユニゾン作品で浮いていたSF設定が正確に回収された、待ち望まれていた作品なのかも。市川さんはSF好きなのかな。今まで舐めててすいませんでした。
 "落ちる夢"を見るタイミング(撤収日前後)で晶くんが宇宙を移動していること、茉百合の言動の変化、すずのが"思い出しそう"になる瞬間、桜子と結衣の存在がどこで"消えたか"――それらを意識しながら再プレイすると、この作品の精密さが解るのではないかと。